📓 はつの副業日記

失敗から学ぶ

配当は止まり、下落は直角。毎月配当の投資信託とレバレッジETFで元本が半分になった話

#毎月配当#毎月分配型投資信託#レバレッジETF#タコ足配当#損切り#NISA#オルカン#体験談

前回の「何を買っても上がった。株の素人が「全部上がる相場」を自分の実力だと勘違いした話」の続きです。

その前回の最後に、僕は「このあと、風が止みます」と書きました。今回が、その話です。

欲を出して買い足した毎月配当の投資信託とレバレッジETF。この2つで、元本が半分になりました。

「毎月お金が入る」という響きに、撃ち抜かれた

何を買っても上がっていたあの頃、含み益を眺めながら考えていたことがあります。もっと効率よく増やせないか。毎月お金が入ってくる商品はないか。

探すと、あるんです。毎月分配型の投資信託。持っているだけで、毎月「分配金」というお金が振り込まれる商品です。

給料のほかに、もうひとつ毎月の入金がある生活。想像して、にやけました。

仕組みは調べていません。「毎月もらえる」の一言で決めました。

上がる絵だけを見て、レバレッジETFも足した

毎月の入金を手に入れたら、次は増えるスピードが欲しくなりました。

見つけたのがレバレッジETFでした。日々の値動きを、何倍かに増幅するように設計された上場投資信託です。相場が上がる日は、普通のETFより大きく増えます。

全部上がる時代の僕には、ご褒美のような商品に見えました。

下がる日も同じ倍率で減る。その一行を、僕は読み飛ばしています。

最初は、狙いどおりだった

買った直後は、うまくいっていました。

分配金は毎月きちんと振り込まれる。レバレッジETFも上がる。口座を開くたび、自分がまた一段うまくなった気がしました。

前回とまったく同じです。答え合わせをしないまま、自信だけが積み上がっていく。

その景色は、長くは続きませんでした。

風が止まると、分配金も止まった

相場の向きが変わると、画面の色も変わりました。

まず、含み損。次に、毎月の分配金が止まりました。「毎月もらえる」が売りの商品から、もらえなくなったんです。

レバレッジETFは、もっと露骨でした。倍率は上りだけでなく、下りにも同じだけかかります。普通の下落が坂道なら、あれは崖でした。

チャートは、直角に落ちていきました。

買ったもの買った理由実際に起きたこと
毎月分配型の投資信託毎月お金が入ってくるから分配金が止まり、含み損だけが残った
レバレッジETF上がるとき、大きく増えるから下がるとき、大きく減った

買う前に見ていたのは、真ん中の列だけでした。

「いつかは戻る」と信じ続けた

ここで売っていれば、傷はまだ浅かったはずです。

売りませんでした。

「いつかは戻る」

根拠は、ひとつもありません。あるのは「戻ってほしい」という願望だけでした。それを予想だと思い込める程度には、僕はあほになっていました。

200倍を換金できなかったときと、待ち方が同じです。あのときは上りで、今回は下り。向きが違うだけで、根拠のなさは変わりませんでした。

チャートを見る回数だけが、減っていきました。見なければ、減っていないことにできたからです。

元本が半分になって、初めて仕組みを調べた

気づけば、元本は半分になっていました。

半分になって、僕はようやく重い腰を上げます。この商品は、そもそも何なのか。買って、抱えて、失ってから調べました。順番が完全に逆です。

そこで初めて知りました。毎月もらって喜んでいたあの分配金は、運用の利益だけから出ていたわけではありませんでした。

毎月の「配当」の正体は、自分のお金だった

毎月分配型の投信は、運用がうまくいかない月にも分配金を出そうとします。利益が足りないとき、何を削って配るのか。

元本です。

つまり僕は、自分が預けたお金を毎月少しずつ返してもらいながら、「今月も収入があった」と喜んでいたわけです。右のポケットから左のポケットへお金を移して、にやけていたのと変わりません。

タコが自分の足を食べる姿から、タコ足配当という呼び名まで付いています。それくらい有名な仕組みでした。僕は、名前すら知りませんでした。

僕に見えていたもの裏で起きていたこと
毎月、分配金が振り込まれる利益が足りない月は、元本を削って配られていた
給料以外の「収入」が増えた預けた自分のお金が、形を変えて戻ってきていただけ
ずっともらえるはず相場が崩れれば、その分配金も止まる

右の列は、最初から目論見書(投資信託の説明書)に書いてあることです。僕がそれを読んだのは、半分を失ったあとでした。

ここで、ようやく損切りした

仕組みを知って、待つ理由が消えました。

僕が「戻る」のを待っていたものは、僕の元本を配りながらやせていく箱でした。レバレッジETFの下りの倍率とも、ここでやっと正面から向き合いました。

損切りです。半分になった元本を、そこで確定させました。

画面の前で、長く息を吐きました。悔しさよりも、「やっと終わった」のほうが大きかったです。

授業料の代わりに、NISAとインデックスを知った

損切りのあと、僕は初めて順番どおりに勉強を始めました。買う前に、仕組みを調べる。たったそれだけのことに、元本の半分を払ったわけです。

調べるうちに、NISA(投資の利益に税金がかからなくなる制度)の存在を知りました。あれだけ売り買いしておいて、聞いたこともありませんでした。

投資信託も見直しました。仕組みを説明できないものはやめて、オルカン(全世界の株にまとめて投資できる投資信託の愛称)とS&P500(アメリカの代表的な企業500社の株価に連動する指数)だけに絞る方向で、整理を始めました。

「なぜ持っているのか」を自分の言葉で言えるものだけが、手元に残っていきます。

僕がこうしておけばよかったこと

  • 「毎月もらえる」を見たら、お金の出どころを確認する:その分配金はどこから出ているのか。目論見書を1ページ読むだけで、元本の取り崩しには気づけました
  • 倍率は、下りにも効くと覚えておく:レバレッジ商品で見るべきは、上がった日の絵ではなく、下がった日の絵でした
  • 「いつか戻る」と思ったら、根拠を紙に書いてみる:書けなければ、それは予想ではなく願望です。僕は最後まで書けませんでした
  • 仕組みを説明できない商品は買わない:理解が先で、購入があと。僕はこの順番が逆でした

4つ並べましたが、上の3つは、いちばん下の1つに全部含まれています。

半分は戻らないけど、順番はここで直った

失った半分は、もう戻ってきません。

それでも、ここが僕の投資の折り返し地点でした。「誰かが良いと言ったから買う」が終わって、「仕組みがわかったものを買う」が始まった場所だからです。

あの半分がなければ、僕はいまも誰かのおすすめを順番に買い続けていたはずです。そう考えると、あれはただの損ではありませんでした。

高い授業料でしたが、授業はちゃんと受けました。


次回は、散らかっていたETFと投資信託をどう仕分けたのか、持ち物を整理して立て直した話を書きます。


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